第165話:パワハラを恐れ、部下とのコミュニケーションに悩んだ時

自分関係®カウンセラー(臨床心理士)ストレスフリーアドバイザーの髙橋雅美です。

先日のご相談は、一回り以上年の離れた部下をお持ちのM代さんからでした。M代さんは、50代で仕事も育児もバリバリと全力投球でやってこられた方。ご本人は、「それだけの強い精神力と体力をもっていただけですよ。」をにこやかに笑うような素敵な女性です。

このM代さんに、まさに会社が「任せた」とばかり部下に配属したのが、30代前半のK君でした。K君は、なかなかまわりとのコミュニケーションがうまく取れないタイプに見えました。それで自信を失っているかというとそうでもなく、自分は会社に正当に評価されていないという強い不満を抱えている方だったのです。

M代さんからすれば、自分とは全く思考パターンも行動パターンも違うという感じです。今どきの若手社員というにも、30歳過ぎて若手とは言えないでしょう、と思い、比較的厳しく指導してきたのだそうです。

ところがこのK君、厳しい指導には耐えられないようで、休みがちになってきてしまいました。しかも、K君は、M代さんの指導をパワハラだと感じていたようで、それをまわりに話していたというのです。

まわりの同僚たちは、パワハラではないけど、K君は自分の非を認められないところがあると気づいていました。そこでM代さんは、自分の指導の仕方を振り返り、今後、どう対応していったらよいのかを考えるためにカウンセリングを受けられたのです。

K君のように30代になっても、精神的に未熟な方というのは今、多くなってきています。それどころか年齢に関係なく、自分の非を認められず、それを指摘した相手を攻撃することで自分を守ろうとする方がいます。

そのような方に対し、「それは君がおかしい。」とか「子どもっぽい」などと諭したところで、ますます心を閉ざしてしまい、孤立してしまうことになります。

未熟である、だからサポートが必要というように考え直して、指導の仕方を見直してみましょう。具体的には、相手の頑張っているところを見つけて褒める、認めるという言葉がけをするということ。

そして子育てのように、部下を育成するという視点、姿勢を持ち、「今度、もっとこのようにすれば良くなるよ。」ですとか、「ここが修正できると、もっと良くなるよ。」などと言葉をかけることです。

上司がそこまでやらなければならないのか!と思った方もいるかもしれません。ですが、上司が批判的な態度で接すると、関係はこじれてしまい、ますます部下は自分の主張を曲げなくなります。

上司であるあなたは、部下の考え方が間違っているとか、正しいとかを判断するのではなく、この職場になじんで、K君なりの能力を発揮してもらいたい、成長してもらいたいという態度で関わると考え方を変えなければなりません。

まずは信頼関係を築くことが重要なのです。そのためにも、相手の存在や出来ていることを認めて褒めることから始めて欲しいのです。

<相談内容は、守秘義務を遵守するため、実際の内容とは異なった形で書いております。何卒ご了承ください。>

まとめ
褒める、認めるという視線を持ち、部下育成を行う姿勢を忘れない

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