第211話: 仕事にやりがいを感じられない。転職しようか迷った時は。
自分関係®カウンセラー(臨床心理士)の高橋雅美です。
仕事にやりがいを感じられなくなったというE美さん。以前は、これが自分の天職とばかりに、イキイキと目を輝かせて、仕事が楽しいを語っていたのにです。
当初のE美さんは、とても上司に恵まれていたのですね。上司はとてもコミュニケーション能力が高い方で、他部署との交渉能力にもたけていたのです。そのため、他部署から「押し付けられる仕事」については毅然とNOを言える人だったのです。
それだけではなく、E美さんには、仕事に向き合う心構えをはじめ、考え方や進め方など、実務以上のことを教えてくれるような方だったのです。そのため、E美さんは、上司と一緒に仕事をすることで、自信を付け、また自分の仕事に誇りを持てるようになったのです。
ところが、優秀な上司のことです。より高いステップアップのオファーがあり、海外出張が多い別の部署に異動になったのでした。
その後、E美さんの上司になった方は、以前の上司とはまるで正反対の人でした。同じ仕事でありながらも、E美さんはだんだんと仕事への意欲を失っていったのです。
そしてE美さんはしだいに、好きだった仕事も辞め、転職しようかと考えていたのでした。
実は30代、40代の方から転職しようと思っているという相談はよくあるのです。20代はがむしゃらに頑張ってきたのでしょうか。そろそろ会社を辞めて新しいことにチャレンジしたいという前向きな方もいれば、もうこんな会社にいたくないと投げやりになっているかたもいらっしゃいます。
そんな時はことを急がず、次の2つのことをやってみませんか。
やりたくないことを考えてみる
何をしたいのかわからない。そんな時、必ず伺うのが、「では何をやりたいのですか?」ということなのですが、案外、明確な答えが返ってこないことがあります。「そう言われても、まだぼんやりとしていて・・・」と言葉を濁されるのですね。
そこで、「では、どんなことはやりたくないですか?」と伺うと、こちらに関しては、こんな上司のもとで働きたくない、とかこんな業務量はもう嫌だとか、人を大切にしない会社は嫌だとか、具体的な言葉が返ってくるのです。
そこから、「やりたくないこと」と「やりたいこと」を分けて考えてみると、自分の心が欲しているものがみつかることがあります。これだけは譲れないうことがあれば、それに気づくことも出来るのです。
内側からのやりがいをみつける
E美さんが、今、仕事に対して情熱を失っているのは、上司が変わったからです。つまり、自分以外の外側の環境が変わったことで気持ちも引きずられているということですね。
こういうこともよくあることではありますが、これではさらなる成長は出来ません。仕事にやる気が持てない理由も自分以外の外側にあるからです。
こんな時こそ、今、目の前にある仕事にきちんと向き合ってみませんか。上司がどんなタイプであれ、あなたがこの仕事から得られる経験、スキル、知識はたくさんあるはずです。
「こんな上司のもとで働いてみた」ということも経験になります。もちろん、体や心に不調が出るまで頑張る必要はありませんが、得るものはありますね。
そんな向き合い方で仕事をしてみて、ある時、「もうやり切ったかな」とか、「もう十分。心の底から次に行きたい。」などと思えることがあれば、それがE美さんにとって「動く時期」なのです。
<相談内容は、守秘義務を遵守するため、実際の内容とは異なった形で書いております。何卒ご了承ください。>
まとめ
天職を決意したら、やりたくないことを見極め、時期を待って動く
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