「最近、気持ちが沈んでいて…」
カウンセリングでそう話してくれる働く女性の多くが、自分と誰かさんとの比較にモヤモヤした気持ちを抱えています。
「同じ仕事をしているのに、あの人はすごく輝いて見える」 「私なんて、子育てに追われて、仕事も中途半端…」 そんな風に考えてしまうと、どんどん心の負担になり、自信を失ってしまいますよね。
「誰かと比較してしまう」心理の背景
私たちは自然と他者と自分を比べてしまいます。
特に40代という節目では、キャリアのあり方や家庭の状況などが複雑に絡み合い、自分が選んだ道に迷いが生まれることもあります。
ですが、今の働き方やライフスタイルは、あなた自身の意思で選んだ大切な人生のはず。その価値を見失わないようにしたいですよね。
過去の選択を見つめ直す「ライフチャート」
以前バリバリと 働いていたクライエントさんが、子どもを産んでからは ペースダウンし、変わらずバリバリと働き活躍されている同期の仕事ぶりに、落ち込んでしまうと話してくれたことがあります。
30代で子どもを産んで、40代では、子育てと両立しながら無理せず働いていこうと夫と相談して決めたそうですが、隣の芝生は青く見えるものですよね。
同期が職場で評価され輝いている姿に比べ、可愛いはずの息子にもイライラしてしまうご自分のふがいなさに落ち込んでいたのです。
こんな時にお勧めなのが、ライフチャート(ライフラインチャート)の活用です。
ライフチャートとは、これまでの自分の人生をざっくりふりかえる図のことです。
実際に手を動かして、何歳の時、第一志望の大学に合格した時点の自分は自信に満ちあふれていたとか、何歳の時に○○という大きな決断をしたなどと、自分のこれまでの山があり谷もある人生を視覚的に振り返るものです。
過去の転機やそのときの感情を言葉にして整理することで、これまで自分がどう生きてきたかが肯定的に見えてくるのです。
私のクライエントさんにも、当時、どんなことを考えて、 なぜこの決断をしたのかを言葉にしてもらったのですが、思いがけず肯定的な言葉が出てきました。
「いろいろ大変だけど頑張っている」と思う。 「あの時の決断は間違っていなかったよ」って感じる。
「子どもを授かった時の嬉しい気持ちを思い出した。」
そんな風に客観的に冷静に自分の過去を振り返ることができるんですね。
未来の自分から今の自分へのエール
ライフチャートで自分の過去の歩みを見つめたあとは、「これからの人生をどう過ごしたいか?」を考えてみることがお勧めです。
例えば、50代、60代の自分は、今のあなたにどんな言葉をかけるでしょうか?
「仕事に子育てにもがいているけど、自分なりに頑張ってる」そう思えるかもしれません。
誰かがまぶしく見えた時こそ、自分が歩んできた道を思い出してみてください。
その道は、あなた自身が築いてきた、かけがえのない人生のストーリーだからです。
今の自分や比較してしまう相手に関心が集中してしまっているのは、視野が狭くなっている状態です。
その状態から、少しでも自分自身を俯瞰的に客観的にみつめられるようになり、自分の頑張りを思い出すと、少しずつ気持ちが楽になっていくはずです。
ぜひライフチャートを書いてみてくださいね。
<相談内容は、守秘義務を遵守するため、実際の内容とは異なった形で書いております。何卒ご了承ください。>
まとめ
ライフチャートで自分の歴史を客観視してみよう


