ハッピーハートコンシャス代表カウンセラー、臨床心理士/公認心理師の髙橋雅美です。
４月に入り、新年度から気持ちをあらたに仕事を頑張ろう！と思える時期ですね。一方で、頑張ろうという気持ちはあるものの、仕事があまり上手く進んでいないことで悩んでいませんか。
上手くいかない理由は、仕事の内容ではなく、職場の人間関係でもない。仕事に自信が持てない自分にあるのではないかな？とうすうす気づいている。だからといって、どうしたらよいかわからない。自信なんてすぐに持てるものでもないし・・・
Nさんも同じように悩んでいました。
入社以来、人事総務関連の仕事でキャリアを積んでいるNさん。最近では、人事部のあるグループのリーダーを任されています。
彼女のグループは海外人事も担当しており、時には時差を気にしながら、オンライン面談を駆使して業務をこなしています。
Nさんは、留学経験もあり仕事で英語を使うことにあまり抵抗はないのですが、性格的に押しに弱いところがあり、海外の人事担当者とのミーティングでは、自分の考えをはっきり言えずに躊躇してしまうことがよくあります。
なんだか自分に自信がもてない・・・
人の意見をついつい優先してしまうことが多く、常に欲求不満・・・
自分には価値がないのではと感じてしまう
そんな気持ちが時折Nさんを襲ってきて辛くなってしまうのですね。
日本での仕事も、40代のNさんの下に30代の後輩女性がいるのですが、彼女は物おじせず、はっきりとものをいうタイプで、後輩の言動にも常に気を使ってしまうNさんは、気が休まる時が少ないのです。
Nさんは、自己肯定感が低いことに悩んでおり、カウンセリングを申し込んでくださいました。
話を伺っていく中で気づいたのが、時どき、自信がなさそうに目が泳いでしまい、カウンセラーの声掛けにも、「いえ、そんなことありません。」と否定する言動が多いということ。
体にも力が入っている様子でとても緊張していらっしゃいました。
自信がなく、不安げな表情や言動が多い方は、マウントをとって自分を優位に見せたい方や、
イライラして八つ当たりしたい方から標的にされ、思わぬ攻撃にあうことがあります。
いわゆる、「価値を下げる」発言をされてしまうということです。
そこでますます、自分に自信がなくなるというループに陥ってしまうのですね。
もしあなたにもNさんのように自信がなくふるまうことで、まわりからも理解されずに、価値下げ発言をされることが多いのであれば、このループを絶つためにやって欲しいことがあります。
それは、あなた自身の良いところや出来ているところをたった１つ見つけてそれをとことん自分で認めてあげることです。
そんなことを言われてもみつからない・・と思うのだったら、日常生活や仕事で誰かに感謝されることや、上手だねなどと褒めてもらえることを探してみましょう。
あるいは、日ごろから、何か継続していることがあるのであれば、それも立派な出来ていることです。
・早起きが出来る
・朝ごはんは毎日食べている
・整理整頓が得意
何でも良いのです。
他にも、あなた自身が自分の欠点だと思っていることも、長所と言い換えることが出来るかもしれません。
・いつも他者の意見を尊重することが出来る
・自信がない人の気持ちを理解できる
例えば、こんなことですね。
このように、自分の長所をたった１つで良いので見つけて、出来ればそれを毎日手帳やスアホにメモしていきましょう。
つまり、毎日、自分の良いところを1回は確認するということです。
そして日々、記録したものを時々まとめて眺めて欲しいのです。そこには、あなたが普段、忘れてしまいがちな貴女の良いところが書かれてあるでしょう。
そして、自分の良いところを忘れずにいることを習慣にしてみてください。
自己肯定感が低いのは、対人関係や環境でなんらかの影響を受けてこられた方が多いです。
Nさんの場合は、ものすごく優秀な母親がNさんが小さい時から、ほとんど褒めることなく、常に高いハードルを課していたことも原因の１つだと思われました。
だから、Nさんの心の中には常に母親がいて、「Nちゃん、もっと頑張れるでしょう。」という声が聞こえていたのですね。
すでに親とは離れて生活しているNさんですが、長い間、母親の「亡霊」に悩まされているのです。
そんな方の場合、何か急激に自己肯定感が上がる方法というのはないと思っています。
でも、コツコツ続けることで、少しずつ自分の本来の心を取り戻し、母親の「亡霊」から距離を取れるようになれるのです。
その一歩が、自分の良いところ探しと記録。
自分で自分をほめてみるということなんですね。
まずはやってみてください。
どうしても難しいという方は、心がこわばっているのかもしれません。
そんな方には、心をほぐす方法からお伝えしますので、ぜひ一度、お問合せくださいね。
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＜相談内容は、守秘義務を遵守するため、実際の内容とは異なった形で書いております。何卒ご了承ください。＞
まとめ
自信がなさそうな言動が標的にされることもある。
自信を持つためには、まず自分の出来ていること、良いことを見つけて記録していこう。
