マーケティング部門で、3年以上のキャリアを持つFさん。
いつになく早口で話し始めます。
「私の評価がいつも低いんです。その評価に納得がいかなかったので感情的にならずに上司に聞いてみたんですよ。
そうしたら、「貴女は独りよがりだからだ。」って言われて・・・
評価が低かったことより、さらに頭にきて、今、その怒りがどうにもこうにも収まらないんです!」とまくしたてます。
というのも、ある新しい仕事を上司から依頼され、手を付ける前に上司に相談したのだそうです。
まずは自分で思った通りにやってみるようにと言われたので、資料をまとめてレポートを作成したのですね。
その時も、上司にアドバイスを求めたのでした。
だから、独りよがりという言葉は納得いかない!と興奮されています。
私も会社勤務時代は、理不尽なことが多いなあ・・・と感じていたので、Fさんの気持ちもわかります。
特に人事評価や異動に関することでは、組織では思い通りにならないということを、メルマガ読者の皆さんも経験されているのではないでしょうか。
さて、Fさんですが、今さらこの上司に取り入って評価してもらいたいとは思っていないとのこと。
望んでいるのは、このイライラや怒りを上手に消化して前向きに行動していくことなのですね。
なので、今日のメルマガでは、理不尽だと感じる出来事に振り回されるのではなく、イライラや怒りを上手に消化して、前向きに行動するエネルギーに変えていくにはどうしたらよいかということをお伝えしていきます。
まず、Fさんが感じているイライラや怒り。これを感じないようにする・・・というのは間違いです。
自分の感情を我慢したり、ないものとして扱う必要はありません。
ネガティブ感情を感じてはいけない!と強く自分に課してしまうと、その感情は心の奥底の方でマグマのように溜まり続け、いつか噴火してしまうからです。
ネガティブで私たちのエネルギーを奪ってしまう程の強い怒りの感情につきあうのは、時に疲弊してしまうことではあるので、一度は、誰かに話してみる、紙に殴り書きしてみるなど、自分の心から外に出してみましょう。
そして、イライラや怒りを感じる自分を否定しないことも大切です。
「こんなこと、頭にくるよなあ!」って自分でその感情を認めてあげましょう。
さて、イライラや怒りの感情と、それを感じている自分を認めた後、出来ることがあります。
それは、考え方の転換です。
まず、今回の評価は、貴女自身の評価(価値)ではないと理解することです。
決して、貴女の人間性が否定されたり、低く評価されているわけではないのです。
ましてや、自分の存在価値が否定されているのではないということをしっかりと理解しましょう。そして、可能ならば、この評価とは別に貴女の世界や貴女自身の基準を持つことです。
実はFさんは、将来海外に赴任したいという夢を持っているのですね。そのために勉強したいことも、今から準備したいこともあるのです。
Fさん自身は、考え方を変えるというより、自分本来の考え方を思い出したようでした。
「このイライラや怒りのエネルギーを将来、海外で仕事をするための準備に当てようと思います。」と吹っ切れた様子で話してくれました。
イライラや怒りの感情は、○○さんが悪い!と外に向かう人と、私がダメなんだ!と自分(内側)に向かう人がいます。
貴女がどちらのタイプであっても、間違った方法で相手や自分にイライラをぶつけると、自分を含め、多くの人が傷つくことがあります。
だからこそ、誰かや自分を傷つけるのではなく、「別の考え方はないかな?」「他の見方は出来ないかな?」と、立ち止まって考えて欲しいのです。
そして、貴女が成長できる気持ちが少しでも楽になるよう、考え方や行動を変えてみて欲しいのです。
たった、それだけです。それが出来れば、貴女は怒りに振り回さなくなるのですね。
イライラや怒りの感情で我を忘れてしまうような時は、まず自分の感情を十分に受け入れた後、考え方を変えることをぜひやってみて
くださいね。
<相談内容は、守秘義務を遵守するため、実際の内容とは異なった形で書いております。何卒ご了承ください。>
まとめ
自分のネガティブ感情を否定しない。受け入れた後、考え方を変えてみる