自分関係®カウンセラー(臨床心理士)ストレスフリーアドバイザーの髙橋雅美です。
最近のメンタルヘルスに関する企業研修で、自分の価値観、考え方が
相手のものとどれだけ違うか、どの程度違うかを比較してもらうという
ワークをやっています。
例えば、「仕事は結果だけを評価するべき。プロセスは関係ない。」に
ついて、どう思うかを話し合ってもらうのです。自分の中の常識や
価値観が相手と違うことをあらためて認識する瞬間です。
私たちは日々、生活の中で、自分が思っているように相手も思っている
に違いないと思い、相手に期待することがあります。「○○してくれるに
違いない」という風にです。
あるいは、「○○するのは当然でしょう。やらないなんであり得ない」
と感じることもあるでしょうか。そんな時に裏切られたという怒りや
むかつきを感じることもありますね。
Fさんは、仕事をする上で同僚に対してイライラすることが多くて
悩んでいます。自分のイライラ感情に翻弄されてしまい、仕事にも
影響しているのだとか。
つまり、イライラのスイッチが入ってしまうと、自分でどうしたら
よいのかコントロールがきかなくなってしまうらしいのです。もう、
どっぷりイライラの洪水の中に溺れてしまっています。
そんな時、イメージの中でこのイライラの感情をカラダから取り出して
みるのです。この時点で、イライラの洪水から脱出して、自分の
カラダを取り戻していますね。
この感覚はとても大事です。つまり感情が「主」で自分が「従」のような
状態から、今度は、自分が「主」で感情はその一部、しかもカラダから
取り出すことができるものとイメージするからです。
次に、その感情に名前を付けてみましょう。さらに、その感情が生まれて
きた原因について自分なりに考えてみるのです。「あ、相手に期待しすぎて
いたんだな」と気づくのではないでしょうか。
さて、その取り出したイライラ感情は、次にどう扱えばいいのでしょう?
そっと相手に差し出してみるのもアリです。ぶつけてはいけませんよ。
差し出すのなら、きちんとした理由と説明が必要になりますね。
あるいは差し出すことを辞め、カラダから手放ししてもいいですね。
一度自分の感情を認識して味わって、それから手放しましょう。
自分の感情を無視する必要はありません。大切に扱い手放すのです。
Fさんも、自分の感情に翻弄されて仕事に支障を出しているというのは
問題です。まず、カラダから取り出して、相手に差し出す、あるいは手放
す。どちらにしても丁寧に扱い、イライラを成仏させましょう。
<相談内容は、守秘義務を遵守するため、実際の内容とは
異なった形で書いております。何卒ご了承ください。>
まとめ
感情に溺れ翻弄されない工夫!カラダから感情を取り出して丁寧に扱う