30代~40代で管理職に抜擢され、多くの女性が「私にリーダーが務まるのだろうか?」と悩みます。その背景には、「リーダーとは統率力があり、皆を引っ張っていく存在でなければならない」という思い込みがあります。
実際、30代~40代で管理職に抜擢された女性から「私にリーダー管理職が務まるのだろうか。」と相談を受ける場合があります。
よくよくお話を伺っていくと、管理職に対して、あるひとつのイメージを持っていらっしゃることが伝わってきます。
例えば、
「話が上手でなければならない」
「迷わず即決できるべき」
「部下に的確なアドバイスを常にするべき」
こうした“完璧なリーダー像”を追い求めることで、自信をなくしてしまう人が多いのです。しかし、実際にそんなリーダーはほとんどいません。
今求められるリーダー像とは?
かつては「強いリーダーシップ」が求められましたが、現代の職場は大きく変化しています。
多様な価値観を持つメンバー(世代・雇用形態・バックグラウンドが異なる)
正解がひとつではない時代(従来のやり方が通用しにくい)
そんな環境では、「統率型リーダーシップ」よりも 「傾聴力」「共感力」「柔軟性」 がより重要視されています。
具体例①:部下を鼓舞するのではなく、寄り添うことで成果を出したAさん
ある企業で新しく管理職になったAさん(42歳)は、「部下を引っ張らなければ」と意気込んでいました。しかし、チームには経験豊富なシニア社員や、派遣社員など様々なメンバーがいて、上から指示を出すだけではうまく回りません。
そこで、Aさんは「一人ひとりの話をしっかり聴くこと」に力を入れました。すると、部下たちは「自分の意見を尊重してくれる」と安心し、次第にチーム全体の雰囲気が良くなりました。その結果、メンバーが自発的に動くようになり、チームの成果も向上。Aさん自身も「私が無理に引っ張る必要はなかった」と気づいたのです。
「リーダーらしく」より「自分らしく」
大切なのは、「自分だからこそできるリーダーシップ」を見つけること。たとえば、
チームを引っ張るのではなく、一人ひとりに寄り添う
大きな決断ではなく、相手の意見を尊重し調整する力を発揮する
鼓舞するのではなく、安心して話せる場をつくる
具体例②:「決断力がない」と悩んでいたBさんが、調整力を活かして活躍
Bさん(39歳)は、「管理職になったのに即断即決できない…」と悩んでいました。しかし、実際には、即断するよりも関係者の意見を丁寧に聞き、調整しながら進めるほうが組織にとって良い場面も多いのです。
Bさんは、「自分は迷いやすい」と思い込んでいましたが、実は「慎重に周囲を巻き込みながら最適解を導き出す力」が強みでした。そのことに気づいてからは、「即決しなくても、最善の結論を出すことがリーダーの役割」と自信を持てるようになりました。
このように、「自分のやり方=リーダーシップにならない」と決めつけるのではなく、時代に合った、自分らしいスタイルを大切にすれば良いのです。
これまでのリーダー像に囚われずに、もっと自由に、「あなたらしいリーダーシップ」について考えてみてはいかがでしょうか?
まとめ
リーダー像に囚われずに「自分らしいリーダーシップ」を発揮しよう