金融機関で、ある部署のリーダーを任されているGさん。
これまでの頑張りを認められてリーダーに抜擢されたのですが、実は部下や後輩の視線が気になっています。
「私はリーダーとして認められているのだそうか?」そんな不安が日々ぬぐえないのですね。
そんなGさんが、今、難しいと感じているのが、部下や後輩をほめること。
タイミングを逃してしまうこともあれば、相手にすんなり受け入れられない時もあり、どんな言葉でほめたらよいのか迷っているのです。
このブログでは、相手に素直に受け取ってもらいやすく、やる気を引き出す「ほめ方」のコツについてお伝えしますね。
ほめ方のコツ
タイミングを逃さずすぐにほめる
具体的にほめる
結果だけではなく、過程もほめる
タイミングを逃さずすぐにほめる
部下の言動が称賛に価すると感じたのであれば、時間をあけずにその場ですぐにほめることです。
時間が空いてしまうと、相手は「何のことかな。」と混乱したり、あるいは、「このタイミングでほめられるのは、何か別の意図があるのではないか。」と感じてしまうこともあります。
具体的にほめる
次に、具体的にほめることです。
「良かったよ。」「すごいね。」という言葉だけでは十分に伝わりません。
「昨日の課会での発表のしかたが理論整然としていて、とてもよかったよ。」という感じで、何がどう良かったのかを言葉にすることが重要です。
これは、相手のやる気を引き出すだけではなく、部下が「自分はどんなところが評価されているのか」を具体的に知ることになるからです。
例えば、「課会で発表する時はわかりやすい資料づくりではなく、理論整然と話すことが重要なんだ」と伝わるからですね。
結果だけではなく、過程もほめる
ビジネスにおいては結果を出してこその評価ではありますが、たとえ満足のいく結果ではなかったとしても、頑張ったプロセスをほめることにはメリットがあります。
なぜなら、相手は「リーダーは自分の仕事ぶりをきちんと見ていてくれる」と感じるからです。結果として、信頼関係をつくる土台にもなります。
「今回、締め切りが迫っており十分な時間がなかった中、よく頑張ったね。」
このようにほめられたら、「次こそは頑張ろう!」と思うのではないでしょうか。
ほめるという行為は、相手への心の栄養となります。
ほめる、認めるという言動は「心理的報酬」といって、給与が上がる、昇格するといった「経済的報酬」と同様、時にはそれ以上に相手の心に響き、やる気の源になるものです。
部下からの評価が気になるGさんですが、まずは自ら、部下や後輩を評価していることを言語化して伝えることにしたのでした。
実はこれには、Gさん自身、思いがけず得たものがあったのだそうです。
「後輩をほめて、相手が笑顔になり頑張ろうという姿勢が見えると、私自身もリーダーとして頑張ろうという気持ちになるのです。
これまで、彼らの評価を気にしていた自分が小さく見えて、今は気にならなくなりました。」
とカウンセリングで報告してくれました。
ほめる方にも、やる気を引き出してくれるという効果があったのですね。
ほめるのが苦手という方は、「有難う」という感謝の言葉を伝えることから始めても良いと思います。
ぜひ言葉にして相手に伝えてみてください!
<相談内容は、守秘義務を遵守するため、実際の内容とは異なった形で書いております。何卒ご了承ください。>
まとめ
部下を褒めるときのコツを知ろう。やる気を引き出すほめ方が大切!