言いにくいことを伝えるときの重要スキルはコレ!

ハッピーハートコンシャス代表カウンセラー、臨床心理士/公認心理師の髙橋雅美です。

ハッピーハートコンシャスでは、会社で管理職やリーダー職を任された40代女性からのご相談を受けております。

半年前の人事異動でリーダーに抜擢されたOさんも、新しい仕事に日々、頑張っています。

Oさんは、結婚しても、子どもが産まれても仕事を続けていきたいと考えていたので、今回の異動で会社から評価されたことをとても嬉しく感じていました。

Oさんは、普段から家事も育児もこなしているせいか、しっかりと時間管理をしており、仕事もいかに効率的にやるかを考えていました。

ところが、Oさんの上司である課長は、とにかく会議がムダに長いことで有名な人だったのです。

しかも課長は先日、本社部長との面談があったようで、課の成果があがっているのかどうかを厳しく査定されているとのこと。

部長に言われたことが気に食わなかったのか、最近の課長はイライラすることが多く、早く成果を出そうと焦っているようでもあり、さらに課会が長時間になるのだとか。

最近は、「君には期待しているよ。」とは言うものの、とにかく話が長く、特にオンライン会議では、平気で夜まで延長になるのだそうです。

Oさんは、長時間にわたる会議に振り回され、心身共に疲弊していました。

そして、そのことを課長に伝えたいと思っていたのですが、いつも言えずに我慢していました。

この時、私がOさんに伝えたのは、アサーティブコミュニケーションという伝え方でした。

アサーティブコミュニケーションとは、自分の感情や考えを我慢せずに、しかも相手を尊重しつつ、自己表現をするためのコミュニケーションです。

アサーティブコミュニケーションの中のDESC(デスク)法という伝え方について
Oさんに教えたのですね。

詳しく説明すると
D…describe(描写する)

E…express, explain, empathize
(表現する、説明する、共感する)

S…specify(特定の提案をする)

C…choose(選択する)
という感じです。

Oさんが、課長に長い会議で心身ともに疲労してしまい、家事や育児に支障が出ているというのをDESC法で伝えるとすると、以下のようになります。

D…describe(描写する)
最近の課会は予定より長くなることが続いています。(と事実を述べます。)

E…express, explain, empathize(表現する、説明する、共感する)
実は私は会議が長くなることで最近、疲労がたまってきています。特に、夕方の会議が長引くと家事や育児に影響が出てしまい、困っています。(ここで自分の状況や感情について率直に述べています。)

S…specify(特定の提案をする)
そこで、大変申し訳ないのですが、夕方の会議は18時までに終了していただけないでしょうか。あるいは、十分な時間が必要ならば、午前中にするというのはどうでしょうか。
(ここでOさんが提案します。長時間の会議を一方的に否定していないことが重要です。)

C…choose(選択する)
(ここでは、課長の回答についてOさんが述べるところです。)
提案が了承されたら、お礼を伝えるべきですし、却下されたのであれば、さらに提案をすることになります。

このように課長と少しずつ交渉を重ねていくという感じになるのですね。

Oさんは、思いきって課長に伝えてみたところ、あっさりと課会の時間が18時までになったのだとか。というのも、部長から長引く会議について、もっと効率よく進めるようにと注意をされていたという背景があったからだそうです。

今日、お伝えしたかったのは、もし貴女が職場で、言いにくいことを伝えなければならない時、交渉しなければならない時、このDESC法というのを使って欲しいということなんですね。

決して感情的にならず、相手を責めたりせず、自分の気持ちや考えを率直に伝えることが
できる方法の1つです。ぜひ試してみてくださいね。

<相談内容は、守秘義務を遵守するため、実際の内容とは異なった形で書いております。
何卒ご了承ください。>

まとめ
言いにくいことを伝えるときは、DESC(デスク)法を使ってみよう!

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