30代も残り1年となり、職場では課長の下でリーダー的な仕事を任されているFさん。
カウンセリングに申し込んでくださったのは、「私、いよいよメンタルが持たない・・・」と感じたからだそう。
詳しく状況を聞いていくと、Fさんの上司である課長は、最近異動になってFさんの部署にやってきたとのこと。
この課長が、Fさんに、事細かな指示を出してくるのですね。結果、Fさんは慢性的な長時間労働になっていたのです。
「他の部署での成果が認められて出世なんですよ。だから張り切っているのはわかるし、この部署での経験は浅いので、存在感を出そうと懸命なんだと思います。」と話してくれました。
なるほど。新しい仕事で成果を出そうとされているため、細かいことまで気になってしまうのですね。
Fさんは、そんな課長に振り回されて心身共に疲労していました。
夕方、仕事を終えようとするタイミングで会議を開催され、その会議が4時間ほど続いたりといった感じです。
残業続きでFさんは生活リズムが崩れてしまっていました。
また、課長の指示が途中で変更になったり、一度Fさんに任せた仕事なのに、逐一、課長への報告を求められたりしたため、「結局は仕事を任せてもらえないのだな」という不信感や「自分はいいように振り回されてしまう」という嫌悪感でいっぱいになり、精神的にもだいぶ追い詰められていました。
カウンセリングでは、Fさんの心身の健康具合を確認しつつ、上司にどう対処していくのかを一緒に考えることにしました。
このような場合、メンタル対処法としては、メンタルダウンしないための「気分解消」をしたり、上司が急に残業要請をしてくるというストレス原因を解決するために、何らかの行動をするという方法があります。
今回は、「問題解決のために」、どうやって、上司に困っていることを伝え、要望を聞いてもらうかをFさんと一緒に考えたのか?をお伝えしますね。
まず、Fさんと、「上司と交渉するための武器を持つ」ことについて話し合いました。
というのは、Fさんの場合、これまでは、上司の指示に従うか、従わないかという二択で物事を考えていたのですね。
つまり、残業をやるか、全くやらないかの二択ということです。
実はFさんは、長時間労働が続いており、その点で、部長が相当気にかけてくれていたので、時間外労働を減らして良いと言われていたのです。
とはいえ、「全くできません。」と全否定することも出来ずにモンモンと悩んでいたのですね。
そんな時は、100か0かの二択ではなく、「折り合いをつける」という方法があります。
これが「武器を持つ」ということでもあります。交渉条件と言った方がわかりやすいですね・・・・
Fさんの場合は、急な会議が入り残業になった場合は、基本、残業はしますが、翌日の出社時間を遅くすることを交渉条件にしました。
そして、課長がこの条件をのんでくれた時、Fさんが「出来ること」を積極的に提供することにしたんですね。
「出来ること」というのは、Fさんの部署で担当していた、他部署との共同プロジェクトの資料作成の仕事をすすんで引き受けるということ。
と、これを課長に伝えるために、Fさんと一緒にシナリオづくりを考えました。
ハッピーハートコンシャスのカウンセリングにお越しになる方は、真面目で優秀な方が多いのですが、職場では「良い人」でいようとする傾向が強い方もいます。
Fさんも、心の中では泣きながら、いつも笑顔で課長の指示に従ってきた「良い人」だったのです。
でも、それで心身が疲労してメンタルダウンしてしまっては大変です。
ニコニコしながら、したたかに交渉する
出来ることと出来ないことを分けてはっきり伝える
出来ることは積極的に申し出る
などの交渉術は、40代に向けてぜひ身につけて欲しいものです。
今回Fさんが部長に事前に長時間労働について相談していたのも良かったですね。
ハッピーハートコンシャスのブログでは、他にも伝え方のヒントを公開しています。ぜひ興味のある内容があれば読んでみてくださいね。
<相談内容は、守秘義務を遵守するため、実際の内容とは異なった形で書いております。何卒ご了承ください。>
まとめ
40代女性なら、したたかに、しなやかに「交渉」してみよう