第100話:思いどおりにならない部下の対処法に悩んだ時の処方箋!

自分関係®カウンセラー(臨床心理士)
ストレスフリーアドバイザーの髙橋雅美です。

カウンセラーとして相談を受けていると、よく耳にするのが、他人
と過去は変えられないのですよ、という言葉。確かにそうなのです。
ですが、変えられるものは何でしょうか?

自分と未来なんですね。カウンセリングでは、現状の悩みや課題を
整理しつつ、変えられるものに焦点を当てていきます。つまりは、
自分と未来にです。

自分の考え方や捉え方、行動の仕方を変えていく、そのためには
どうしたらよいか、何ができるのかを一緒に考えていくのがカウン
セリングでもあります。

さて、40代で管理職のA子さん。年上部下の言動に悩まされてい
ます。部下は50代の男性社員。まわりの方と協力して仕事を進め
ていくのが少し苦手な方です。

なので、自分の得意なスタイルがあるんですね。A子さんは、今回
大抜擢で管理職になったので、彼女自身にも理想や自分のやり方と
いうのがあります。

自分のやり方でやってほしいと部下に伝えても、男性はいつもの
自分のやり方を変えません。A子さんは、彼を管理できないという
レッテルを貼られるのではないかと心配だったのですね。

ストレスもあり、とうとA子さんは、夜眠れなくなってしまい
ました。会社のストレスチェックでも高ストレスと判定されて
しまいました。

さて、ここで最初に戻りましょう。部下の男性を変えようとして
も変えられないのです。これまで彼を管理できなかったという過
去も変えられません。A子さんはどうしたらよいのでしょうか。

まず、カウンセリングでは部下の男性について話し合いました。
どんな性格で、どんな経歴で普段はどんな行動パターンなのか。
そうすることで彼を客観的に捉えるようになれたのです。

A子さんは、「彼はまわりとの協調性が低く、自分のやり方どおり
でないと、パフォーマンスを発揮できない傾向がある」というこ
とを再認識しました。

そうであれば、無理やり自分のやり方に変えようとするのではな
く、彼なりのやり方を認め、励まし、仕事をやりやすい環境にす
べきではないかと考えるようになったのです。

同時に、自分がいかに「管理職はこうあるべき」という考え方に
囚われていたか、も気づくことが出来ました。女性活用が叫ばれ
る今、Aさん自身、期待に応えようと背伸びしていたのです。

A子さんは、男性部下への考え方を変え、接し方も変えることを
選びました。現在、A子さんに何が起きているのかを客観的に
把握することができたのが良かったのでしょう。

さあ、ここかららが再スタートです。A子さんが、部下の長所を
活かし、自らも管理職として成長していくのか、今後が楽しみで
すね。

<相談内容は、守秘義務を遵守するため、実際の内容とは異なった
形で書いております。何とぞご了承ください。>

まとめ
他人と過去は変えられないなら、自分と未来を変えよう!

 

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