第84話: 仕事を辞めるか続けるか。選択に迷ったらまず行うこと。

先日ある学会に参加し、厚生労働省の方の話を聞く機会がありました。
今後の日本の労働人口、労働のあり方、課題など大変興味深い内容
でした。

特に印象に残ったのが、労働環境の大きな変化の中で、私たちひとり
ひとりが、「何のために働くのか」ということを考えていないと、
時代や環境のうねりに巻き込まれてしまうということでした。

確かに年功序列や終身雇用もなくなりつつあります。少子高齢化が
進み労働人口が減る中で外国の方と働く機会も増えるでしょう。また、
そもそも人口知能の進歩により将来なくなる仕事もあるのです。

私自身が就職したころは、男女雇用機会均等法が施行されていたので、
様々なチャンスが増えた時代ではありましたが、「何のために働くのか」
をじっくり考えた記憶はありません。

せいぜい、「どんな仕事がしたいか」、もしかすると「どんな仕事が
格好いいか」なんていう程度のものだったと思います。その後、紆余曲折を
得て、今の仕事にたどり着きました。

今では、自分の使命を持って仕事をしていますが、振り返ると社会人人生の
中ではわりと「最近のこと」です。それまでは目の前に与えられた機会を
懸命にこなしてきました。

先日、アラフォーの方からキャリアのご相談を受けました。社会人になり15年が
過ぎたという時期でした。これまでの職場では、ある業務の専門性を身につけ
充実していたのですが、ステップアップを考えていらっしゃる方でした。

こういう時、私はすぐに転職などの話はしません。まず、今の仕事の意義を
十分に考えてもらいます。つまり、「なぜ、この仕事をしているのか?」を
じっくり考えてもらうのです。

正解はありません。お金のため、やりがいがあるから、面白いから・・・など
なんでもいいのです。多少苦手なことであったり、少々背伸びをしてチャレンジ
をしなければならないことであっても同じです。

職場から「やってみて」と言われたとき、そこに自分なりの意義を見出せるか
どうか。これがとても大切なんですね。言われたから仕方なく、辞める選択肢は
ないから・・・という場合は、それでも良いのです。

もっと言えば、「この職場でその仕事をして実績を作っておけば、次の転職に
活かせるから」でも良いと思います。つまり、その仕事に取り組む自分なりの
意義、目的があるのであれば、十分に頑張れます。

ところがそれが全く見いだせない時、そんな時はキャリアを見直す時期かも
しれません。実は相談者の方は、転職することを選びました。というのも
今この仕事を続ける目的が見いだせなかったからです。

彼女はこれから、自分の強みを活かして新しい仕事にチャレンジする道を
選びました。「なんのために働くのか」「この仕事をしている意義や目的は?」
一度立ち止まってじっくり考えてみることが必要な時代なのです。

<相談内容は、守秘義務を遵守するため、実際の内容とは
異なった形で書いております。何卒ご了承ください。>

まとめ
あなたが、今、その仕事をする意義や目的をじっくり考えてみよう!

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