第111話: 調子が悪そうな部下への声のかけ方は?よくある間違い。

38歳で課長に抜擢されたHさん。管理職として認められようと日々
頑張っています。Hさんはそもそも人当たりがソフトでありながら、
決断力と実行力もあります。

得意なのは、部下の強みを引き出すことです!とはっきり言えるほ
ど。もちろんそのために、部下との対話をとても大切にしていると
いうわけです。

そのHさんの課に、先月から一人の女性社員が異動になってきま
した。実はその方、Lさんとしましょう。Lさんは、以前所属して
いた部署で、問題を起こしてしまって異動になった方でした。

問題というのは、社内の人間関係でした。Lさんはとてもこだわり
が強く、コミュニケーションにやや問題を抱えていました。そして
上手くいかないと、思考停止状態になってしまうのです。

Hさんは、Lさんの落ち込み具合を見て病気ではないかと疑い、
「最近、落ち込んでいるみたいだから、一度、心療内科に行って病気
ではないか医者に聞いてみたら?」とアドバイスしました。

結果は、このアドバイスが逆にLさんを刺激してしまったのです。
「自分は病気ではありません!病人扱いしないでください。」と
上司のHさんに詰め寄ってきたのです。

Hさんは、つい最近メンタルヘルス研修を受け、良かれと思って
言ったのに・・と悩んでいます。さて、このHさんのどこが間違い
だったのかわかりますか。

精神疾患は早期発見と早期治療が大切だから声をかけたことは
良かったのです。が、果たして、こういう声のかけかたで良かった
のでしょうか。

実は「病気ではないか」という発言が問題なんですね。Hさんは
医師ではありません。なので、厳密にはこの発言はふさわしくない
のです。

ではどう言ったらよかったのでしょうか?それは、上司として、
職場で思考停止になっていること、そして仕事に支障が出ていると
いうことだけをLさんに伝えれば良かったのですね。

病気という言葉を使わずに、「今、思考停止状態になって困って
いるよね。そして仕事にも影響が出ているよね。だったら一度
産業医に相談してみたら?」

などと伝えれば良かったのですね。あくまでも職場の上司として
職場でどんな点に支障が出ているかにだけ、焦点をあてるべき
なのです。病気かどうかは専門医がきちんと診断してくれます。

部下の不安定な様子を見て、医療受診を勧める時は、その声かけ
にも十分注意してくださいね。

<相談内容は、守秘義務を遵守するため、実際の内容とは異なった
形で書いております。何とぞご了承ください。>

まとめ
部下の不調を病気と決めつけない。まず仕事上の支障について
伝えること!

 
人と比べず競わず、ブレない自分を持ち、理不尽な出来ごとや
人間関係ストレスに対処するスキルを学び、人生をもっと輝かせたい!
そんな貴女は今すぐココをクリック。

40代働く女性のココロを楽にする「しなやか★メンタル」の作り方入門 POPUP