ネガティブ感情の集団感染に要注意!巻き込まれずに過ごすには

第221話:ネガティブ感情の集団感染に要注意!巻き込まれずに過ごすには

 

最近、パワーハラスメント防止研修のご依頼が増えています。パワハラ対策が義務化されるという社会背景ももちろんあります。が、以前にもまして、パワハラ被害の増加やその深刻度が進んでいるからだと感じています。

 

当初、パワハラの加害者が一人だけだったとしても、被害者に対するネガティブな感情というのが、まわりに感染していってしまい、集団のいじめのような構造になることもよくあることです。

 

それ以外にも集団行動の中で、リーダー格のAさんと、Aさんをよく思わないBさんとの二派にわかれてしまうなどということも起こりますよね。それは自分とは違うグループに対するネガティブ感情で結束した、ある意味、不健康ともいえる集団なんですけどね。

 

でも、私たちは、集団の中で、ネガティブ感情は感染しやすいということをよく覚えておく必要があると思います。

 

さて、今日の本題は、そのようなネガティブ感情に巻き込まれないためにはどうしたらよいか、ということです。難しいですよね。巻き込まれないようにしているだけで、その集団の反感や怒りを買うことになり、標的にされることもあるのですから・・・

 

Cさんは、職場で、対立が起きてしまっていることにとても心を痛めていました。正社員と契約社員という対立構造で、その溝はしだいに深くなっていったからです。

 

Cさんは契約社員でしたが、その集団には属していませんでした。というのも、その集団の意見や考えに共感できるところもあったのですが、とにかく正社員へのネガティブ感情が渦巻いていて、集団の中にいるだけでも、とても息苦しかったからです。そのため、出来るだけ距離を置いていました。

 

Cさんと話をしたのは、「もうだんだん疲れてきた。最近では、この職場をやめようかなと考えることもある。」と、だいぶ追い込まれていた時でした。

 

話を伺っていくと、Cさんは専門職で、自分の仕事に誇りを持っていたので、辞めたくない、辞めようかと心が揺らいではいたのですが、本心ではこの仕事を辞めたくない、この職場で頑張りたいということがわかってきました。

 

そこでCさんが取った行動とは?

  • 少しでも自分の居心地がよくなる工夫をしていく
  • 同意を求められても、安易に答えない。
  • 職場外に家庭外に「居場所」を持つ

 

少しでも自分の居心地がよくなる工夫をしていく

まずは、どちらの集団にも属せず、出来るだけ全ての人に同じように振る舞うことにしました。挨拶もきちんとし、自分が社会人としてやるべきこと、ふさわしい態度を徹底しようと努力したのです。

 

また、職場がギスギスしてしまっていたので、自分だけは、出来るだけ機嫌よくいる、何か明るい話題をふるなど、少しでも自分の居心地がよくなるようにしました。自分が居心地がよくなる、という点が重要なんですね。他の人の顔色をうかがうのではなく、自分が居心地が良くなるような雰囲気づくりを工夫したのです。

 

同意を求められても、安易に言わない。

どちらかのグループに同意を求められても、安易に言わないことにしました。まずは黙って、相手の話を聴くことに専念したのです。というのは、「対立している」というのは、何か不平や不満を持っているからなのです。なので、同意を求められて答えるのではなく、相手の不平、不満に耳を傾ける態度に徹したのですね。

 

不平、不満を聞いてもらった相手は、気持ちがすっきりしたのか、聞いてくれてありがとうといって、Cさんに感謝したのだそうです。

 

ネガティブ感情に巻き込まれないよう、職場の外に出る

これはとても重要なことです。Cさんにとって職場は一日の多くの時間を過ごす場所ではありましたが、全てではありません。ここでネガティブ感情が伝染してしまったからといって、Cさんの生活全てがネガティブになることはないのです。

 

それを断ち切るために、Cさんは、これまで以上に、自分が好きだった「観劇」の時間を作っていったのです。小さな舞台で頑張っている役者さんの舞台を頻繁に観に行くようになったのですね。

 

それはとても貴重な時間としてCさんの中に蓄積されていきました。Cさんには職場の外にも居場所が出来たのです。家族にも心配をかけたくないと言い、職場のことは一切相談していなかったCさん。家にネガティブ感情を持ち込まずに、外で上手に発散する方法に切り替えたのですね。

 

だんだんと本来の元気さを取り戻していったCさん。職場は相変わらず対立構造が続いていますが、あまり気にならなくなったそうです。目の前のやるべき仕事があり集中していると、まわりが気にならなくなったと笑顔で話してくれました。

 

<相談内容は、守秘義務を遵守するため、実際の内容とは異なった形で書いております。何卒ご了承ください。>

 

まとめ

ネガティブ感情を怖がらない。自分の心地良さ、居場所づくりで乗り切ろう。

 

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