母親が心配症のため、貴女の心がざわついてしまう時の対処法

第214話:母親が心配症のため、貴女の心がざわついてしまう時の対処法

 

自分関係®カウンセラー(臨床心理士)の髙橋雅美です。

 

S江さんは、40代。仕事と家庭を両立させ、日々、忙しい毎日を送っています。人からみたら、恵まれた生活と思われています。実際、充実した日々なのですが、何の悩みもないかというとそうではありません。

 

実は、S江さんのお母さんがとても心配症で、いまだに、よくお母さんから電話やラインで連絡が入ります。その内容が、ほとんどがS江さんの将来に関するお母さんの不安が綴られています。

 

例えば、
「そんなに仕事に熱中していると、子どもの教育に手が回らないのではないか心配」ですとか、
「仕事も残業で遅くなることもあるのでしょう。ちゃんと食事はとれているのか気になっている」などなど。

 

S江さんはその点はしっかりやっているつもりなのですが、このようなお母さんの不安や心配を受け取ってしまうことがあるのですね。そのため、「私、大丈夫かしら。ちゃんとやれているのかな?」とS江さん自身が不安になってしまうのです。

 

そこで、S江さんは、不安な気持ちから、「これまでより頑張ろう」と考え、また、お母さんの期待に応えようとして、余計に自分に負荷を与えてしまうのです。

 

お母さんの期待に応えるというのは、おそらく幼少時からそうだったのでしょう。S江さん自身はその点には、当初は無自覚ですらあったのです。

 

すでに成人になり自分の家庭を築き、仕事でも成果を出しているような人であっても、母親との関係に悩む人は多くいらっしゃいます。特に、母の不安を自分が背負ってしまうことで、より辛くなっているのです。

 

母娘関係というのは、カウンセリングの大きなテーマとしても扱われることが多く、時間もかかるのですが、今からご自分で出来ることもあります。

 

その3つについてお伝えしますね。

 

母の気持ちと自分の気持ちを分ける

S江さんのような場合、まずは自分の不安がどこから来たのかを考えてみるのです。本当に自分が不安なのか、あるいは母親の不安をもらっているだけなのか。母の気持ちと自分の気持ちを分けるのですね。

 

不安の気持ちを別の感情で上書きする

それでも不安になってしまう時は、「これは母からもらった不安」と思いつつも、その不安を解消するために何ができるのかを考えてみます。この場合、「不安にならないようもっと頑張る」ということではなく、どちらかというと、不安を別の感情で上書きするという感じです。楽しいことや気分転換できることに気持ちを向けるということです。

 

母親に伝えてみる

これはかなりハードルが高いことではありますが、母親に伝えるということです。不安を押し付けないで欲しいと伝えても良いし、私はちゃんと出来ているよという反論でも良いのです。

 

ただ、この場合、母親が余計に感情的になり、「S江ちゃんは、昔と性格が変わった。」と取り乱すこともあるので、気を付けましょう。
つまり、まずは自分の心が母親の不安に巻き込まれないようにすることが大切。それが出来るようになれば、母親に伝えることも出来るでしょう。

 

母親と自分の境界線がはっきりし、気持ちがブレなくなると、必要以上に伝えない、関わらないという選択をされる方もいます。上手くスルーするという感じです。

 

まずはご自分に出来ることから始めてみましょう。母親との関係をじっくり見直して、自分らしい人生を生きたいと本気で考えていらっしゃる方には、カウンセリングをお勧めします。

 

<相談内容は、守秘義務を遵守するため、実際の内容とは異なった形で書いております。何とぞご了承ください。>

 

まとめ
不安はどこから来たのか、誰の不安なのか立ち止まって考えてみる

 

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