第170話:人に好かれたいと、いつも「仮面」を被って生きていませんか

自分関係®カウンセラー(臨床心理士)の髙橋雅美です。

K子さんは、ある専門職としてバリバリ働いています。仕事にも誇りを感じ、やりがいも感じています。もっと自分のキャリアップのために、頑張ろうと努力もしています。

その熱さが、どうやら他の同僚や派遣スタッフの方には受け入れがたいようなのですね。つまり職場でひどく浮いているということ。頑張りたくて頑張っている人を、「あの人はねえ・・・」なんて、見下すかのような態度を取る人たちが一握りいるのだそうです。

それでもK子さんは、彼女たちとも仲良くしたいと考えており、持ち前の明るさとバイタリティで、できるだけ話しかけるなどの努力をしてきたのです。

が、相手はますますK子さんのことが煙たくなり、最近では、あからさまに無視するようになったとのこと。さすがのK子さんも、このままでは、私の心が折れてしまいそう・・・と考えるようになりました。

このような人間関係のこじれというのは、よくあるお悩みのひとつでもあります。それが職場だったり、ママ友だったり、はたまた学生時代の同級生だったりと、状況は違うものの、はっきり言ってよくあるお悩みです。

K子さんは、自分はもっともっと上を目指して仕事上のキャリアを積みたいのに、そうでないまわりの女性たちからも好かれたいという気持ちも持っています。そのため、必要以上に相手の顔色をうかがったり、気に入られようとしてしまうのです。確かに、職場では、できるだけ気持ちよく仕事をしたいという気持ちは誰しももっています。

ですが、皆から好かれ、仲良くする必要はないのです。自分と相手との価値観の違い、行動の違いを堂々と受け入れましょう。そのことで、嫌がらせをされるような場合は、また別の対処法もありますが、K子さんの場合は、違う考えの相手にすり寄ろうとしてしまうのが問題なのです。

いい加減に自立して、自分の人生を自分の足で堂々と歩いていくという選択をして欲しいのです。そのためには、多くの人から好かれなければ成功しないというK子さん自身の思い込みから解放される必要があるのですね。

カウンセリングでは、K子さんがついつい、良い子を演じてしまう理由や行動パターンについて、じっくりと、ゆっくりと時間をかけながら取り上げることになりました。

恐らく、人から好かれることで評価されたり、あるいは身の安全が守られたりという体験をしてきたのではないでしょうか。または、母親など、身近な大人から、幼少時からずっと長い間、仲間の輪を乱してはいけないと厳しく言われてきたのかもしれません。

ですが、本当の意味で、自分らしい、自分が望む未来を手に入れたいのならば、「誰からも好かれる良いだけの人」から脱却しなければならないのです。K子さんの覚悟が試されているのです。

腹をくくって自分らしい生き方を選択できた時、きっとK子さんは望む未来を手に入れることができるのだと思います。勇気がいることですが、相手は変わらないので、自分を変えるしかないのです。

自分のために、
そして自分の未来のために・・・

<相談内容は、守秘義務を遵守するため、実際の内容とは異なった形で書いております。何卒ご了承ください。>

まとめ
「仲良し」、「みんなと同じ」から解放されて自分の望む未来が手に入る

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