第110話: 対話の主導権を得たければ「相手に○○させる」のが重要

自分関係®カウンセラー(臨床心理士)
ストレスフリーアドバイザーの髙橋雅美です。

アラフォー世代真っ只中のKさん。女性が多い職場で、実はある専門職
についています。専門職になるために、これまで相当の勉強と経験を
積んできました。職場でもそのキャリアが十分に活かされています。

さて、3ヶ月ほど前に、Kさんの職場に先輩社員が異動になってき
ました。彼女はわりと我が強い性格で、自分の考えをはっきり言う、
仕事にも積極的な人でした。

こう言うと、大変良い人に聞こえますが、先輩はガツガツしていて、
出来ることは何でも自分の手柄にしたいと、普段から虎視眈々と狙
っているような人物だそうです。

Kさんにも当然、先輩風を吹かせ、時にはセクハラともパワハラと
も思える発言をするのだとか。そしてとうとう、Kさんがこれまで
築いてきた仕事を奪い取ろうという行動に出たというのです!

Kさんの上司が「来月から、今、Kさんに依頼している仕事を、彼
女に任してみようと思う。」と言ってきたのだそう。Kさんは、
あっけにとられてしまい、上司に何も言えなかったのだとか。

その後、冷静になったKさん。どうにもこうにも怒りが収まりません。
先輩への激しい憤りと、上司の理不尽な発言に対して、制御不能な
状態になってしまいました。

丁度、その頃、カウンセリングでKさんと話をする機会があったの
ですが、ハラスメントに関しては、以下のようにお伝えしました。

セクハラ発言については、1回であってもKさんが不快な思いをし
たのであれば、本人に言うことはもちろん、それが出来なければ、
職場のハラスメント窓口に伝えるべきでしょう。さもないとエスカ
レートしていく可能性があります。

今、セクハラというは何も異性間だけのことでありません。同性間
でも起こり得ることなのです。先輩はKさんと夫との関係について、
不快と感じる、一方的な決めつけた発言をしていたのでした。

パワハラについては、「仕事を奪おうとしている」というのは、Kさ
んの主観ではないことをわかってもらうために、もっと客観的事実
を積み重ねていく必要があります。

カウンセリングでひとしきり感情を吐き出したKさん。気持ちが軽
くなり、以前より冷静になることができました。そして、まず上司
の真意をはかるため、Kさんは冷静に上司と面談することに。

その時の上司の発言をきちんとメモにすること。さらに、感情に任
せてその上司に怒りをぶつけないことを確認。Kさんが怒りで応酬
してしまうと、「だから君には任せられないんだ。」

と言われてしまうかもしれません。こんな時こそ冷静な態度が最も
重要なんですね。「どうして自分が外されるのか」という判断に対し
て、その理由を冷静に尋ねることにしました。そして、もう一点、
大切なことがあります。

それは、Kさんがこの面談の主導権を握るために、「相手に語らせる」
こと。一見、全く反対に思えるかもしれませんが、ここでKさん
が一方的に自分の不平、不満を伝えるのはNG。

上司に、理由を、気持ちをとことん語ってもらうのです。Kさんは、
同意する必要はありません。「わかりました。」と言うのではなく、
「そう思っているのですね。」と言えばよいのです。

これは同意ではなく、相手がそう思っている、感じているというこ
を聞いていますよ、受け取っていますよというサイン。上司はKさ
んの態度に好意的な印象を持つはずです。

さて上司がなんと言ってくるかわかりませんが、カウンセリングで
今後の対応策について確認したことで、少し自信も取り戻したよう
です。

<相談内容は、守秘義務を遵守するため、実際の内容とは異なった
形で書いております。何とぞご了承ください。>

まとめ
対話の主導権を得たければ「相手に語らせる」のが重要と心得る

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