評価に納得がいかない時のやる気の見せ方

自分関係®改善カウンセラー(臨床心理士)
ストレスフリーアドバイザーの髙橋雅美です。

Yさんは、昨年、数名の同僚が期せずして会社を辞めたり、
異動になっため、ある業務をほぼ一人で任されていたのだ
そうです。しかも業務のやり方を変更する時期でもあったのだとか。

その時期のYさんの仕事量と精神的なプレッシャーは相当
大きかったことでしょう。頼れる同僚もいない中、新しい
やり方、手順を覚えなければならなかったのです。

その他にもやることが山積みの中、自分が倒れるわけには
いかないと相当頑張ったとおっしゃいます。ところが、
3月に上司からもらった評価が期待より低かったのです。

上司との面談では、「えっ」と固まってしまったそうです。
自分の今回の頑張りはどの程度評価されたのだろうか?
頑張った自分がみじめで、損をした感じに思えたのです。

ココロの中で、「どうして自分の評価はこんなに低いの
でしょうか?納得いきません!」という言葉が
グルグルと回っています。怒りも湧いてきます。

ですが、Yさんは感情に流されず、深呼吸をして冷静さを
取り戻しました。そして上司にこう声をかけました。
「次回、A評価になるために何が必要でしょうか?」

上司は、Yさんが今回の評価にやや不満を持っていることを
察したのでしょう。「この状況でよく頑張ってくれたと
思っています。」と言い、その後も話を続けます。

「いろいろと変更がありましたが、4月以降、この仕事には
新しく3名の方々が携わることになります。私がYさんに
期待しているのは、その方々を指導することです。」と。

「Yさんには、これからはもっとリーダー的な仕事を
してもらいたいと思っています。そのためのチャレンジ
なので、ぜひ頑張ってください。」

「そのことで悩んだり、困ったりしたら、私に相談して
くれてかまわないよ。」というのが上司の回答でした。
実はYさん、ここでも固まってしまったのですね。

Yさんは、まさか自分がリーダーを求められているとは
思ってもいなかったそうです。でも同僚が辞めたことで
自分がそういう立場を求められているんだとわかったのです。

今回、納得のいく評価をもらえなかったのは残念ですが、
この面談で冷静に対応したおかげで、上司から自分への
期待の言葉を聞くことができたのでした。

そして、Yさんがきちんとリーダーシップを発揮すれば
評価が上がるという言葉を上司が自ら口に出したことも
とても重要ですね。

互いにゴール設定が出来て、何を求められているのかはっきり
したわけです。Yさんは、不平不満を言うかわりに、上司から
コミットメント(約束)を引き出すことに成功したのです。

もし上司からの評価に不満があったり、何を求められているのか
わからずにモヤモヤしている時、「どうすれば?」と積極的に
問いかけてみましょう。あなたのやる気が伝わるはずです。

<相談内容は、守秘義務を遵守するため、実際の内容とは
異なった形で書いております。何卒ご了承ください。>

今日の一言メッセージ
どうして?と不満を言わず、どうすれば?と前向きに問いかけよう

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