「やる気がなく、文句ばかりが多い」今どきの部下との対話

自分関係®改善カウンセラー(臨床心理士)
ストレスフリーアドバイザーの髙橋雅美です。

一応、仕事はこなしてはいるようなのだけど、よく観察して見ると、
マンネリなのかやる気がなく、何やら文句が多いという部下が
あなたのまわりにはいませんか?

「どうして自分がこの仕事をしなければならないのか、わからない。
これは自分がすべき仕事なのか?この仕事にどんな価値があるのか
ほとんど実感することもない。」ブツブツブツ・・・・

今どきの部下に多い発言だ!と思ったあなた。実はこれ、2年間の
アメリカ留学から帰国して、はじめて就いた仕事に対して、私自身が
発していた言葉なんです。恥ずかしながら。

留学先で「自己主張しなければ、何も考えていない、頭がカラッポ
と同じこと」くらいの言われ方をしていたので、とにかく自己アピール
しなくてはいけないんだ、と思い込んでいた時期でもありました。

そうは言っても、1人前に仕事も出来ていないのに、よくこんな発言を
していたものだ、と今では思いますが、当時は、社会人になりたてで
それなりに高い志を持って入社したのです。20年以上も前のことです。

今、私の目の前にこのような部下がいたら、どんな対話するだろうか?
と考えてみました。「一人前でもないのに生意気な!」というのは簡単
です。でもそれでは対話になりません。

それどころか、よけい自尊心を傷つけることになり、反発してくるので
はないでしょうか?あるいはもっとやる気をなくして、部署のお荷物的な
存在になってしまうかもしれません。

これまで頑張ってきた経験をひとまず労ってみます。
「あなたは、○○が得意なんだってね。それをこの会社で活かしてくれる
ことを期待していますよ。」

自分でもこの会社、職場、仕事に役に立つことができるのか、と気を
よくした部下に対して、仕事を頼む時もちょっとした工夫をします。
その部下に、仕事の進め方についての選択権を与えるのです。

例えば、上司であるあなたが、いつもAという方法で仕事を遂行している
としましょう。本来なら、部下にもAのやり方で進めてもらいたいのですが、
あえて、「あなたはどう思う?AとBのどちらが良い方法だと思う?」

と訊き、選んでもらうのです。選んだ方は、それは与えられた方法ではなく、
自分で選んだ方法になるのですから、文句など言っていられません。
もちろん上司もサポートはしますが、部下の選択を尊重するのです。

さらに、担当している仕事の意義についても伝えます。この仕事が社内、
社外、そして顧客に対してどんな意味を持っていて、どんな影響があるのか、
どんな価値があるのかを伝えます。

つまり、相手を尊重して、相手が担っている仕事や役割について、できる
限り丁寧に説明するということです。これは職場だけではなく、夫婦や
親子間でも同じですよね。さあ、今日から日常生活で実践してみましょう。

今日の一言メッセージ
相手の自尊心を傷つけず、仕事や役割の意義を丁寧に説明しよう。

40代働く女性のココロを楽にする「しなやか★メンタル」の作り方入門 POPUP