第77話: 職場でグループに入れない?なら立ち位置を変えてみよう

自分関係®カウンセラー(臨床心理士)
ストレスフリーアドバイザーの髙橋雅美です。

充実した仕事を持っている女性であっても、職場の人間関係でお悩みの
方は多くいらっしゃいます。特にある特定のグループに入れないとか、
グループのある人から嫌われていると気になるなど、よくある相談です。

こういう悩みは小学生時代からあったような?と感じることもしばしば。
専門職として働いているEさん。職場では様々なキャリアを持っている方
や年代の方が働いているのだそうです。

そしてほとんどが女性とのこと。特にEさんより若い世代の方が何かと
グループを作りたがり、一緒に行動しているのだそうです。もちろん
Lineを交換し合って連絡も取り合っているのだとか。

そんな職場でEさんは疎外感を感じています。自分の居場所がないように
感じることもあるそうです。なので、当初Eさんとのカウンセリングでは、
「辛い、寂しい」「輪に入っていけない」などの言葉が語られました。

こちらがEさんの気持ちに共感しながら話を聴いていくと、自ら「でも、
職場は仲良しを見つけるところではないし」とおっしゃいます。私が、
「グループに入りたいのですか」と訪ねると、そうではないというのです。

Eさん、一通り気持ちを述べた後、私の質問にハッとしたようでした。つまり
自分はグループに入りたいとは思っていないと気づいたのですね。当初の
「辛い、寂しい」の気持ちとは少し違っています。

「もう少し彼女たちとも打ち解けて、職場の雰囲気が良くなればいいと思って
います。」と言われたEさん。これが本当の願望だったのです。実はこのような
ことはカウンセリングではよくあることなのです。

自分の気持ちや考えをカウンセラーに話し、否定されずに聴いてもらう体験を
した後、気持ちが整理され、本当に願望に気づかれたのでしょう。Eさんは
この後、自分への気付きがどんどん深まっていきました。

「自分は相手から何かして欲しいとばかり思っていました。でも冷静に考えると
仲間に入りたいわけではない。だったら、自分に何ができるのか?何を望んでいる
のか?を考えると、職場の雰囲気を良くすることのようです。」と続けます。

「では、そのために何が出来そうですか」と尋ねました。この質問もEさんには
響いたようです。「してもらうのではなく、自分が出来ることですか。うーん。
元気に明るく挨拶をするとか、感謝の気持ちを伝えるとか。そんなことですかね。」

と素晴らしい回答が返ってきました。それを言葉に出してカウンセラーに伝えた
ことで、何やらすっきりした感じのEさん。自分のすべきことがわかったからで
しょうか。表情まで明るくなっていました。

Eさんは、自分の本当の願望に気づき、「してもらう」立ち位置から「自分でやっ
てみる」立ち位置へ変わったことで、今、自分にできることを無理なく続けてみよう
と、少しずつ実践中です。

<相談内容は、守秘義務を遵守するため、実際の内容とは異なった形で
書いております。何卒ご了承ください。>

まとめ
相手に望むだけでなく、自分ができることから始めてみるという手もある!

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