原因追究だけではない視点が相手を救うことがある

自分関係®改善カウンセラー(臨床心理士)
ストレスフリーアドバイザーの髙橋雅美です。

Cさんは、単身赴任で家族と離れて暮らしています。今週末、
家族のもとに一時帰省することが決まっています。お悩みは
お子さんのことでした。

中学生のお子さんが、最近、しばしば体調不良を訴え、学校を
休みがちだとか。奥さんは、お子さんがなんとか学校に行けるよう
頑張っているのですが思うようにいきません。

そのため、奥さん自身も一人でお子さんの対応に追われ、かなり
追い詰められているのだそうです。そんな家族のもとに帰る予定の
Cさん。どう対応したらよいか悩んでいます。

「母親の言うことは聞かないようなので、私から、やや強めに
なんで学校にいかないのか?と聞いてみるつもりです」、とのこと。
学校に行くことがすべての解決だと思っているようでした。

不登校になるのは、その背景に様々な事情、理由があると思います。
久しぶりに会う父親にまで、「学校に行きなさい」と一方的に言われて
しまったお子さんはどんな気持ちになるのでしょう?

そんなやりとりを続けているうちに、Cさんは、子どもに理由を問い
詰めるのではなく、まずは妻に労いの言葉をかけることにしました。
そしてお子さんとは束の間の週末、楽しく過ごすことにしたのです。

私が今日お伝えしたかったのは、このエピソードのように、理由を聞いて
解決策を考えるという思考法だけですべてに対応しようとすると、誰も
ハッピーにならないことがあるということです。

例えば、職場ではどうでしょうか?あなたの部下がある時期ミスばかり
連発したとします。こんな場合、「どうなっているのか?」と当事者に
確認し、即座に対応をすることは重要です。

ミスが社内外への多大な迷惑になっている場合は、それを
フォローする側としては正しい対処法です。ですが、その後、
ちょっと見方、立ち位置を変えて考えて欲しいのです。

ミスばかり連発する理由を確認するだけでなく、本人の話に耳を
傾けてみる。もしかしたら私生活で大きな悩みを抱えているかも
しれません。

さらに、ミスが重なるとかなり萎縮して自信をなくしているはず
ですから、あなたからの声かけは本人にとっては大変有難いサポート
でしょう。あなたはその悩みを解決してあげる必要はありません。

叱責されるような場面でのあたたかい眼差しが、自信のない部下
を支え、さらには、職場でメンタル不調を出さない予防になるのです。
「傾聴」の仕方については、次回、詳しくお伝えしますね。

<相談内容は、守秘義務を遵守するため、実際の内容とは
異なった形で書いております。何卒ご了承ください。>

今日の一言メッセージ
あえて原因追究、問題解決だけでない対応を実行してみよう。

 

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