自分が配慮していると同じくらい、相手から配慮されるとは限らない

自分関係®改善カウンセラー(臨床心理士)
ストレスフリーアドバイザーの髙橋雅美です。

最近つくづく感じることがあります。それは、自分はこんなにも
相手のことを考えて配慮しているのに、それが理解されず、
返ってこないことにハラが立つという方が増えていることです。

私は職業柄、自分も相手も快適になれるアサーティブな
コミュニケーションについてお伝えする機会が多いですが、
やはり日本には、推し量って欲しいという文化があるのも事実。

乱暴な言い方を承知で言いますが、特に女性は、「言わなくても
わかってほしい」という気持ちを根強くお持ちの方もいらっしゃる
のです。

そんなA子さんは、ある時、取引先の営業の方の対応を
とても不満に思われ、それを思い切って口に出したものの、
相手から、ひどい言動をされたと怒っていました。

確かにA子さんは、奥ゆかしい雰囲気の方で、とても慎重に
言葉を選んでいるという印象がある方です。自分はそれだけ
相手に配慮したのに、まるでわかってもらえなかった! と。

今度は、わかってもらえなかったことに怒りを感じ、心が
揺さぶられ、自分でうまくコントロールできない状態に
なってしまったのです。

ただでさえ、A子さんはお客という立場なのに、相手から
逆ギレされたような対応だったのですから、心穏やかでいる
ことは難しいでしょう。

相手はそれだけ未熟なのかもしれませんね。その時、
A子さんは、「自分がこれだけ配慮しているのだから、
相手も同じくらい配慮して当然だ。」と思っていたのです。

この「当然だ」「すべきだ」という考え方を相手に求めてしまう
と、苦しくなってしまいます。相手がどんな対応をするかは
相手の自由でありコントロール不可のことなのです。

私に、頭にきた気持ちを正直に話してからのA子さんの心は
少しずつクールダウンしていきました。「相手を批判する、
裁いてしまう気持ちが出てきたみたいです。」と反省。

明日から、もうお取引はしません!と言えるような関係でも
ないとのことで、次回はこのことを引きずらないで、改善したい
と話されました。

相手にわかってもらいたかったけど、ここは大人の対応を
しようと思います、とおっしゃり、「裁いてしまうココロ」を
上手に鎮めたのでした。

<相談内容は、守秘義務を遵守するため、実際の内容とは
異なった形で書いております。何卒ご了承ください。>

今日の一言メッセージ
相手がどう反応するかはコントロールできないのです。

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