いつもと様子が違う部下への早期対応が肝心です

自分関係®改善カウンセラー(臨床心理士)
ストレスフリーアドバイザーの髙橋雅美です。

職場で働く人のメンタルヘルスに配慮し、不調を未然に
防ぐためには、上司の「あれ?いつもと違うな?」
という感覚がとても大切です。

仕事で顔を合わせている時間は、家族と一緒に過ごす時間より
長いこともありますね。だからこそ、一緒に働いている
上司が感じる「かすかなサイン」はとても重要なのです。

メンタル不調になる前に、私たちには様々なストレス反応が
出てきます。それは気分の落ち込みだけではありません。
カラダや行動にも表れてきます。

例えば、体調不良で休みがちになることもそうです。頭痛や
腹痛、胃痛などもストレス性のものがあります。または、遅刻や
欠勤が多くなるなどもそうですね。

あるいは、ケアレスミスが多くなる、忘れ物が多くなる、
仕事の効率が悪くなり残業が増えているなどもそうです。
つまり、質の良い睡眠がとれていない可能性があります。

または、気分のムラがあり些細なことで怒ったりイライラしたり、
逆に涙ぐむこともある。ボーっとして集中できていないようだ。
外見も気にかけなくなる、などもそうですね。

これらは、部下が発しているココロのSOSなのです。
そんな場合、上司としてまず何をしたらいいのでしょうか?
「声をかける」ことで気にかけているよという姿勢・・・

これが最も重要なんですね。若い社員の場合、単身生活であれば
食事や睡眠時間など普段の生活の乱れがおこっている場合もあり
ます。「最近、どうかしたのか?」と声をかけましょう。

本人の話をまずはじっくりと聴く時間を作りましょう。もし、
その部下との関係があまりよくないのであれば、誰かその部下が
信頼している先輩や同僚に頼んでもよいでしょう。

もしかしたら話をしながら涙ぐんだり、あまり上手に表現できない
かもしれません。それは不調のより、「いつも出来ることが、すでに
出来なくなっている」という可能性であることが多いです。

いつもと違う様子だということを頭に入れて、しっかりと部下の話
に耳を傾け、次にどうすれば部下の抱えている問題を解決できるか
探るのも上司の重要な仕事です。

残業をなくす、仕事の量を減らす、あるいは少し休養をとってもらう
というのも選択肢ですね。ですが、医師やカウンセラーではないので、
上司自身も上手に「助け」を求める必要があります。

人事担当者や、社内に「産業医」がいれば相談してみるとよいでしょう。
「いやあ、そこまでやらなければならないのか。」と思われたのであれば
いかに早期に対応できるかがポイントと声を大にしてお伝えします。

メンタル不調になり休職となると、まわりの同僚に一層の負荷がかかり
チーム全体が疲弊してしまうこともあります。そして、まわりは
上司がどんな対応をしてくれるのか、ちゃんと見ているものです。

上司は、会社から、部下である従業員の安全配慮義務の実行責任を
負っているのです。上司だけでなく、チームメンバーも、声を
かけあえる環境を整えることで防げることは多いのです。

今日の一言メッセージ
いつもと様子が違う部下には、早めに声をかけよう

40代働く女性のココロを楽にする「しなやか★メンタル」の作り方入門 POPUP